「ダンケルク」観想

ダンケルク」(@新宿ピカデリー)

 

ダンケルク」を観た。

 

クリストファー・ノーラン監督×戦争映画ということで、

「これは観るしかないだろう」と思っていた。

事前情報としては、「ダンケルク」は土地(戦地)の名前(だろう)、くらいのみ。

あとは全然どういうのか知らずに観た。

 

 

 

※いちおう、この先ネタバレアリの注意書きここで書いときます※

 

 

 

…そういう人間としては、前半がちょっと何がどうなっているのか

という状況把握にリソースを取られた感があった。

(そもそも知識がない、また把握能力の低さも多分に影響していると思うが。)

しかし、それも戦地では「そもそも現状把握が難しい」

「(カンであっても)状況把握をするものが助かる(確率が高い)」

とか、そういうカンジも監督は狙ってるのかな、とか

勝手に自分に都合のいいように解釈したり。

(でも、やっぱり第二次世界大戦の世界史背景くらいは

ざっくりわかってから観た方が観易いと思います。)

 

しかしクリストファー・ノーランさすがだなぁと思いました。

いや、これを監督を知らずに観て「あぁ、これはノーランだな」

とかワカルとかそういうわけでは全然無いんですけどね。

 

「これが戦場のリアルだ」なんて戦場を経験していない自分が

わかるわけないんだけど、「いやぁリアルだなぁ」と思った。

 

そして、「新感染」も緊張の連続であったとは言え

ゾンビネタだしファンタジーだから息つく場面もあったけれど

今作「ダンケルク」はそれ以上に常に身体に力が入っていた。

3つのストーリーを組み合わせているとはいえ。

しかし、戦場はこのように「次の瞬間どうなるか」

本当にわからないのが本当なんだろう。

フィクションなのにリアルな緊張感。

 

そんななかで、「生への執念」というか、

「なんとなくこっちがいいんじゃないか(根拠は無いけど)」とか

「大丈夫そうな方向に身体が動く」ということが

(戦場で)「生き残る」ことにとって非常に重要なことなのだ。

(言葉にしてしまえば至極当たり前のことなんだけれど。)

 

時間は120分弱の106分。

でも体感としてそれ以上に感じられたし

もっとやっていて欲しかったなぁ。

もっとあの世界に浸っていたかった。

 

観て良かった。