「ラッカは静かに虐殺されている」観想

(渋谷アップリンク/2018.4.29)

 

ラッカは静かに虐殺されている」を観た。www.uplink.co.jp

 

重い。

今シーズン最も重い作品だった。

 

この作品がドキュメンタリーだということもあるだろう。

ここに映されていることが「現実」だということ。

この事実が、本当に、ただただ重い。

 

まだこのようなことがこの世界で今も行われている。

あのような「現実」を受け止めざるを得ない、

受け止めきれないまま(そんなに簡単に受け止められる現実ではない)

その渦中に理不尽に放り込まれ、その日々を生きなければならない。

 

しかも、勇敢にも戦いを選んだ人たちもいる。

本作は、その人たちをメインに据えた作品だ。

 

「その現実」を生きられている、生き延びられている方がまだいいのか。

「死んだら終わり」とも思うが、「死んだ方がマシ」なんじゃないかと

不用意にも思ってしまう。

 

そんな距離感のある感想を持てるのも

この「平和ボケ」した日本に生きているからだろう。

なんだかんだいろいろあるが、そのことの幸せというものも沁々感じた。

 

…こういう作品を観ていつも思う。

自分は本当に「世間知らず」だ、と。

 

何が出来るわけでも無いけれど、とにかく観て良かった。