「犬猿 kenen 」観想。
(テアトル新宿/2018.2.11)
「犬猿」を観た。
意外と、というと失礼だが、予想以上・期待以上におもしろかった。
「おもしろそうだな」とは思っていたが、
スケジュール的に「スリー・ビルボード」を観た後だったので
「それ以上では無いだろう」「どっちにしろ(お互いが)薄まってしまうのでは」
という懸念から、観ない方向に一度は舵を切ろうかと思った。
が、結果からいうと、観て良かった。
なんと「スリー・ビルボード」とも通底するものがあった。
(人間の、人生の哀しさ・愛おしさ)
とにかく、ニッチェ・江上が素晴らしかった。ハマリ役過ぎた。
とにかく新井浩文が怖過ぎた。こちらもハマリ役(過ぎ)。
意外と(←失礼)筧ちゃんも良かった。こちらもハマリ役(みんなじゃん)。
登場人物・設定はかなりデフォルメされた「作られた感」があるものの、
演者がハマリ役過ぎてそれがむしろ心地よいほど。
兄弟姉妹がいない人が観たらどうなのかわからないが、男三兄弟の自分にとって
「あの感じ」は大なり小なり敷衍して響いてくるものがあった。
こちらも、こぢんまりながら良い物語でした。