「スリー・ビルボード」観想。
(TOHOシネマズ新宿/2018.2.11)
「スリー・ビルボード」を観た。
いや傑作。
いや、まぁ「傑作」の定義は人それぞれだけど。
とにかくこういうの、好き。好き。好き。
あ、「好き」も人それぞれですけどね。
ストーリーの流れが素晴らしい。
導入部の簡潔さ、わかりやすさ。
あたかも主人公の佇まいのような、圧倒的な「無駄をそぎ落とした」感。
それが、主人公のその時点での「生きる目的」が
「ただひとつ」にしぼられているのとオーバーラップする。
あの冒頭少しを観ただけで、一気に作品世界に惹き込まれてしまった。
あとはもう、ずっとずぅ~~~っと良かった(←語彙力)。
全体的に寡黙だけれどドストエフスキー作品に出て来るような
魅力と「人間味」に溢れた登場人物たち。
人間の、人生の不条理と、哀しさ。
しかし、それらをひっくるめた「人間の生」に対するあたたかい眼差しと、愛おしさ。
「クラッシュ」を観た時のような、複雑さを抱えながらの爽快さ。
本当にいい映画だと思った。
早くもこの時点で今年のNo.1候補。